Beyond The Time ~メビウスの宇宙を越えて~

いい加減、謎のコロナ状態には飽きましたよね。自粛と解除の繰り返し、みんなメビウスの輪から抜け出したいですよね。というわけで逆襲のシャアのテーマ曲「Beyond The Time」の聴き比べです。

 

 

本家・宇都宮隆さん(1988)

真の意味では到底誰も歌いこなせない程に抑揚がなく無機質。唯一無二の長過ぎる波長で、意思と迷いが並列化。それはシャアという人物の生き様そのものです。TMNはプロジェクトごとに色んなコンセプトを試みていましたが、つまるところザ・ムンゾ・ネットワークだったのかもしれません。言わば近宇宙に移住した(させられた)民族の音楽ユニットであり、地球の特権階級に対するカウンターカルチャーです。勝手な憶測ですがこの異様なハマり具合が新たな可能性を制約し、後に小室氏がファミリー化していったと踏んでいます。

https://youtu.be/0-iI0QctNBI >>

後にサイド3の魂は完全に捨て去った模様…

 

 

森口博子さん(2019)

さすが宇宙世紀の背景や物語りを誰よりも把握されています。まるでシャアをよく知る女性パイロットが歌っているかのようです。少なくとも入念な妄想のうえで、何度も同じ空域に出撃した経験がない限りこうはならないはずです。そう思って聴いてたらジャケがそのままのイメージでした。しかもしっかりエゥーゴ仕様。まじで凄いんですけど。一曲を通じ逆襲のシャアの顛末をなぞらえて歌っているようにすら聴こえます。

https://youtu.be/NU_h19Ct-X8 >>

ユニコーンの名曲も綺麗にオールドタイプ視点へ

 

 

歌ってみたで45万再生のひろみさん(2019)

ただの歌の上手い人、と思いきや気付かぬうちに少しずつミノフスキー粒子が散布されています。じわじわと宇宙世紀にシフト。3:57からの最後のビヨンドザタイム、好きです。演出のホワイトアウトがコックピットでの不意の陽の眩しさのようです。多分ひろみさんはここで勝負すると決めているし、世代は違えどこの曲に向き合ってる感じが素敵です。Twitterフォローしてチェキってます。

https://youtu.be/Q4KtZPLpJYU >>

仕事早すぎです

 

 

Aimerさん(2016)

宇宙世紀におけるどの視点や立場で歌っているのかまるで定まっていないように感じます。しかも何度も捻ったメビウスの輪のようで、もはや抜け出せなくても良さそうな気分でもあります。ところが澤野ワールドでしっかりまとまっているところが凄いです。聴き手に解釈を委ねるスタンスで、敢えてポジショニングを暈しているのでしょうか。まさに次世代でユニコーンなスタイル。澤野さんは人類が宇宙に出る前に実在した潜在的ニュータイプかもしれません。

https://youtu.be/EOGw2Oei7Wk >>

Aimerさんも結局ニュータイプ疑惑

 

 

LUNA SEAさん(2019)

妙に歪められた音色は宇宙の混沌や虚無感だけが先行し、人間模様や歴史が霞んでしまうように感じます。最初のBメロの「あぁ」は完全に宇宙世紀から逃げてないでしょうか。やはり輝く星さえ見えない都会からでは厳しかったのでしょうか。しかし「宇宙の詩」では見事ストレートに LUNA SEA テイストを宇宙世紀にシンクロ&炸裂させまくってます。それとの対比、或いは遊び心とも捉えられますが、実はテレビ版ORIGINのOPは全曲オリジナルでいきたかったという意思表示のようにも思えます。

https://youtu.be/Pk6ySJiZZmU >>

本気のSUGIZO氏

 

 

宇宙世紀には熱烈で偏屈なファンが多いです。そのため「Beyond The Time」に関しては特段評価が厳しく、カバーして世に出すこと自体リスキーです。優秀な強化人間レベルですら酷評されてしまうでしょう。いずれにしても何度か出てくる「あぁ」の歌い分けは1つのポイントなのではないでしょうか。どの立ち位置で、どういう心情での「あぁ」なのか。そこでどれだけ共鳴を呼べるかが、自分のようなニュータイプに憧れた精神的中年スペースノイドには重要です。森口さんの最初と最後の歌い分けは各々情景が浮かびます。というわけで、もうすぐ閃光のハサウェイが始まりますね。いや、始まるのか? 映画館も早く営業を再開出来るといいですね。そういえば何の説明もなしにガンダム用語を連発してますがご容赦ください。では。

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Wanoにおいて欠かせない存在である音楽。
それぞれのスタイルで音楽を愛する社員達のお気に入りをご紹介。